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第2弾 

ベートーヴェン 交響曲第7番
ヨハン・シュトラウスII世「皇帝円舞曲」

指揮: 北村憲昭

オーケストラ: スロバキア・フィルハーモニー管弦楽団

録音場所: スロバキア ブラチスラバ スロバキア・ラジオ・ホール

収録日: 2010年 11月 20、21日

7月1日発売
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ブックレットの詳細版

使用楽譜: BÄRENREITER URTEXT TP907(交響曲第7番 イ長調 作品92)
        BREITKOPF & HÄ
RTEL (「皇帝円舞曲」 作品437)

録音音源: 村上輝生氏によって最新の機器(KORG社製の1bit録音機)で録音された物。

* 録音エンジニア村上輝生氏のホームページ: http://www.mu-s.com/

* ハイパーレゾリューションのHP: http://www.hyper-resolution.com/Release/NKB-402.html

 

指揮者コメント

 今回もベートーヴェンの楽譜は上記のURTEXT(原典版)を使用。現在の常識として、私も作曲家の意図に極力沿うべく努力をしました。「皇帝円舞曲」は一般に使用されている物です。

 楽譜とは異っている点は。

 今回もテンポです。ベートーヴェン自身が記したテンポに私は疑問を感じていて、当時のメトロノームの目盛りに問題があり、約10%早いと主張して来ました。ゆえにそれに沿ったテンポ設定が基準です。しかし、演奏の最大の目的を良い音での良い演奏としている以上、その時の状況に左右されてしまう事には問題を感じていません。結果的に全体に少し遅めの設定になりました。

 今回の録音では、これ以外には強いてあげる変更はしませんでした。 

 今回第7番交響曲を録音するにあたって、前回の「田園」ほどにはこの地での録音のこだわりはありません。

 ただ、ベートーヴェンの作品を演奏するにあたり、今ヨーロッパなどでは常識と成りつつある「ペリオッド奏法」(歴史的演奏法)に近い演奏がこの地域の伝統的演奏スタイルであることに注目しています。

 例えば弦楽器のノンビブラートはこの地域では普通に演奏されている事が多く、かつてはウイーンでも普通であったのですがこのところ大分様変わりをしています。

 今回も特に私が指示をしたわけでもないのですが基本的にノンビブラートで演奏しています。勿論管楽器もです。

 特に第2楽章は徹底されています。私の望む所です。
 これを指揮者の指示で行うのと自発的に行うとの差は大きいのです。

 それにより非和声音の響き(不協和音)とその解決(解消)がくっきりと現れそのアンサンブルが大変に素晴らしい。
 このオーケストラのアンサンブルの能力の高さが証明されています。

 結果は大変満足の行くものでした。


 カップリングにヨハン・シュトラウスの「皇帝円舞曲」を選んだ理由は。

 このオーケストラのあるブラチスラバはウイーンに最も近い都市だからです。わずか70キロほどです。
 同じ文化圏と言っても良いでしょう。実際毎年この都市でもニューイヤーコンサートが開かれシュトラウスのワルツやポルカが演奏されています。

 それにあまり公表されていないのですが、毎年我が国にもお正月等にウイーン何とかと言う楽団が来日しワルツやポルカを演奏していますが、そのメンバーにはこの地の演奏家が多数参加しています。

 彼らの名誉のために敢えて弁護しますが、彼らとて当時は同じオーストリア・ハンガリー帝国人であり、現在でもウイーンフィルなどにもこの地の人たちが何人も在籍しています。ウイーンの樂友(協会員かは知らない)であるのです。

 ウイーンの人たちと変わらないワルツを演奏しているのは、このエレガントな演奏を聴いていただければ判るでしょう。

 むしろ今のウイーンより懐かしい感じすらします。

 

 ところで今回も日本から録音エンジニアの村上輝生氏にご同行頂きました。

 前回の第1弾の録音が素晴らしかったのは言うまでも有りません。それに私の意図をよく察していただき空間に出来る良い響きを捉えていただけるのは彼しかいないとの思いからです。

 今回は一つだけ注文しました。

 前回とマイクの位置は変わっていないのですが、前回の「田園」では若干の音の揃いが悪く感じた所がありました。

 これは私が指揮した時には感じなかった所でした。
 その原因がマイクのセッティングではないかとの思いです。

 オーケストラは広い空間に離れて座っています。その端と端ではタイムラグが生じます。
 彼らオーケストラの奏者はそれを補正しながら演奏しています。
 ゆえに、近いマイクで録れば録った音にずれが生じるのです。それほどに微妙なタイミングなのです。

 今回の第7番ではこれが命取りになるのではとの危惧がありました。特に第3と第4楽章です。

 そのための対策をお願いしました。ばっちりでした。

 今回もこのオーケストラの弦の響きの豊かさをこの曲で紹介できた事は大きいと思います。それに「皇帝円舞曲」で、このオーケストラのエレガントでナイーブな音楽を録音出来た事も大変な収穫であったと思います。

 改めてスロバキア・フィルハーモニーのメンバー、マネージャーの Ms. Tatiana SCHEFEROVA と、Mr. Pavel HRUBY、そして通訳だけでなくブラチスラバ滞在中に色々とお世話になったMrs. Kinga VALENTに感謝を述べたく思います。又録音に際しご協力いただいた、スロバキア・ラジオのエンジニア Mr. Hubert GESCHWANDTNER、プロデューサーのMr. Emil NIZNANSKY、何より日本からご同行いただいた村上輝生氏に深く御礼を申し上げます。さらにこのプロジェクトを支えてくださっている方々、NKBの監事でありながら事務一般をお手伝いいただいた久木田光明氏、財務一般や英訳そしてスロバキア側との交渉をしていただいた北川啓微理事、又スーパーバイザーとしての水原琢秀副理事長に感謝を捧げます。

指揮者 北村憲昭

 


 

今回の録音のメディアは2種類あります。

上の、#102 は、SACD/CD デュエル盤で、
通常のCD再生機でも聴けますが、専用のSACD再生機では更に高音質でお楽しみいただけます。
3150円(税込み)

下の、#402 は、上記SACD/CDと、
DVD-ROM による24bit/192MHz WAV と一部曲目の1bit WDS データ を収録した、
2枚組です。5250円(税込み)

 

又以前出版しておりました
北村憲昭指揮モラビア・フィルハーモニーによる
シューマン交響曲第1番「春」 & 第4番 を
このたびのCD録音のエンジニア
村上輝生氏によって
リマスターリングしたものを再版いたしますので
あわせてお聴きくださいませ。
1575円(税込み)

 

★ お申し込みは ★

住所・氏名・電話番号と、

#102 ベートーヴェン7番 SACD/CD −  枚

#402 ベートーヴェン7番 SACD/CD&DVD-ROM の2枚組 −  組

 #301 シューマン −  枚

をお書きの上

nkbankga@yahoo.co.jp へ、メールをお送りください

 

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